コラム|十三駅徒歩2分の歯医者【loop dental clinic(ループ歯科・矯正歯科クリニック)】

コラム

コラム

十三の歯医者|インプラントは何年もつのか?


 
インプラント治療を検討する際、多くの方が「インプラントを一度入れたら、どのくらいの期間もつのか」という疑問を持たれます。
 
自由診療であり、外科手術を伴う治療だからこそ、その耐久性や将来的な見通しについて適切な情報を確認しておきたいと考えるのは自然なことです。
 
今回は、インプラントが何年もつのか?という疑問にお応えし、さらに20年、30年と長く維持するための条件についても解説いたします。

参照:厚生労働省委託事業|歯科保健医療情報収集等事業「歯科インプラント治療のためのQ&A」p3 >

 

院長

森川 泰希 院長

院長略歴
2012年 大阪歯科大学歯学部卒業
京都府立医科大学付属病院や三菱京都病院にて幅広い診療に携わる
クローバー歯科・美容クリニック 勤務
大阪インプラント総合クリニック 勤務
2026年 ループ歯科・矯正歯科クリニックを開院

医院名:ループ歯科・矯正歯科クリニック
所在地: 〒 532-0024
大阪府大阪市淀川区十三本町1丁目10−8
十三西口医療ビルⅠ・2階

 
 

10〜15年生存率は90%以上、20年経過しても約80%の方が問題なく使用

インプラントがお口の中で何年もつのか、その寿命を考える際、指標となるのが「生存率」です。
 
これは埋入したインプラントが脱落せずにお口の中に留まっている割合を指しますが、多くの調査で10年から15年という長期にわたり、9割以上の高い割合で維持されていることがわかっています。
 
さらに長期の経過についても報告があります。
 
手術から20年という節目を迎えた方々を対象とした調査では、約80%の方が現在も問題なくインプラントを使用できていると回答しました。
 
インプラントは適切なケアがあれば、20年、30年と非常に長く機能し続ける可能性がある治療法といえます。
 

上下の顎で何年もつのかにも違いがある

厚生労働省の委託事業による報告書によれば、インプラントが10〜15年後も維持されているのか(累積生存率)は、上顎で約90%程度、下顎で約94%程度とされています。
 
一般的に下顎の骨は上顎よりも密度が高いため、人工歯根であるインプラント体との固定が得られやすい傾向にあります。
反対に上顎は骨がやわらかい傾向にありますが、それでも9割のインプラントが10〜15年後ももっているという高い生存率を維持しているのです。
これは、現代のインプラント治療の信頼性を示しているといえるでしょう。
 

なお、抜歯即時埋入(歯を抜いたその日のうちにインプラントを埋める方法)や、骨移植(インプラントを支える骨が足りない場合に、自分の骨や人工の骨を足して補う処置)を伴うケースでは、通常の埋入よりわずかに生存率が下がるというデータもありますが、それでも87〜92%という高い水準を維持しています。
 

インプラント治療から20年経過した方の実感

インプラントが20年を超えて機能し続けることは、決してめずらしいことではありません。
 
20年以上経過した方を対象としたアンケート調査では、84%の方が「何でもよく噛める」と回答しています(研究調査によるアンケート結果であり、感じ方には個人差があります) 。
 
これは、インプラントが単に「歯が抜けていない」という状態に整えるだけでなく、長期にわたって「食事の楽しみや会話のしやすさ」といった、「生活の質」を支える有効な手段であり続けていることを意味しています。

参照:J-STAGE|日本口腔インプラント学会誌31巻(2018)2号「20年以上経過したインプラント患者のアンケート調査」 >

 
 

インプラントの成功を定義する4つの基準

インプラントが何年もっているかを判断するためには、単に歯が抜けていないという状態だけでなく、健康的に機能しているかという「成功の基準」を知っておくとよいでしょう。
 
お口の中にインプラントが残ってはいても、痛みがあったり、周りの骨が急激に減っていたりしては、よい状態で維持できているとはいえないためです。
 
インプラントの成功率は、国際的な学術会議「トロント会議」でのコンセンサスレポートによると、以下の4つの項目が指標とされています。
 

1.患者さまと歯科医師がともに納得していること

まずは、「歯科医師と患者さまの両者が満足している」ことが、成功の第一条件です。
 
噛む機能が回復していることはもちろん、見た目の自然さや、ご自身での磨きやすさ、歯科医院でのメンテナンスのしやすさなど、あらゆる面で提供する側と受ける側の双方が納得している状態を指します。
 

2.痛みや腫れなどのトラブルがないこと

「痛み、不快感、感染の兆候がない」ことが重要です。
インプラント周りの歯ぐきに痛みや違和感がなく、膿が出るような感染症状が見られない健全な状態を保つ必要があります。
自覚症状がない場合でも、歯科医院での診査で炎症が起きていないかを確認し続けることが大切です。
 

3.インプラントが骨としっかり結合し動かないこと

「臨床的に診査するときにインプラントに動揺がない」ことが求められます。
これは、歯科医師が診察室で専門的な器具を用いてお口の中を詳しく調べた際に、インプラントが一切グラついていないことを意味します。
インプラントは顎の骨と直接結合するため、天然の歯にある「歯根膜」というクッションのような組織がありません。
そのため、一切の動きがなく強固に固定されていることが、適切に機能している証となります。
 

4.インプラントを支える骨が安定していること

「機能し始めて1年以降の垂直的な骨吸収が1年間に0.2mm以下である」ことが具体的な指標です。
これは、インプラントの上に人工の歯を装着し、実際に食べ物を噛むという本来の役割を担い始めてから1年が経過したあと、支えとなる骨の高さが毎年ごくわずかな変化(0.2mm以下)に留まっていることが長期安定の目安になるという意味です。
この数値から、インプラントが顎の骨と結合した後も、その結合が維持されているかを判断できます。
 
天然の歯であっても、加齢や歯周病によって歯を支える骨はわずかに変化しますが、インプラントにおいても周りの骨の安定性は寿命を左右する大きな要因となります。
埋入して最初の1年は骨がなじむ過程で少し変化が見られることもありますが、2年目以降はこの極めてわずかな変化に留まっていることが、将来にわたる長期安定の目安です。

参照:厚生労働省委託事業|歯科保健医療情報収集等事業「歯科インプラント治療のためのQ&A」p3 >

 
 

定期メンテナンスの有無がインプラントの寿命に影響する

インプラントを長もちさせるためには、歯科医院での専門的なメンテナンスが欠かせません。
インプラントは人工物のため、それ自体がむし歯になることはありませんが、汚れが溜まることで支えとなる歯周組織が炎症を起こす「インプラント周囲炎」のリスクがあるためです。

専門的な管理によりインプラント周囲炎の発症率が下がる

学会誌の報告(定期的メンテナンスの有無とインプラント周囲炎発症についての症例対照研究)によると、治療後に定期的なメンテナンスを受けている場合とそうでない場合とで、インプラント周囲炎の発症率に有意な差が見られたという結果が出ています。
 
お口の状態を歯科医師が定期的にチェックし、炎症の兆候を早期に発見することは、インプラントの脱落を防ぐ効果的な手段となります。
メンテナンスを受けていない場合、知らず知らずのうちに炎症が起こり、気づいたときには症状が進行しているケースも少なくありません。
 

セルフケアでは届かない細菌のかたまりを除去する

インプラントを長持ちさせるためには、ご自身で行う毎日のブラッシングが基本であり、非常に大きな役割を担います。
 
しかし、毎日の丁寧なセルフケアを継続していても、インプラント周りの非常に細かなすき間の汚れまでを、ご家庭ですべて落としきることは困難です。
落としきれなかった汚れが蓄積して細菌のかたまり(バイオフィルム)が形成されると、強力な粘着力で表面に張り付くため、通常の歯磨きでは取り除くことができなくなります。
この状態になると、バリアのような膜に守られた細菌には薬剤なども届きにくくなるため、セルフケアだけで対処するのは限界があります。
そのため、日々のブラッシングで日中の汚れを落としつつ、どうしても残ってしまう細菌のかたまりを歯科医院の専用器具で定期的に取り除くことが欠かせません。
 
毎日の徹底したセルフケアと、歯科医院でのプロのクリーニングを組み合わせることで、お口のすこやかさが維持され、インプラントの寿命を延ばすことにつながります。
 
 

インプラントの定着と寿命を左右する全身的なリスクファクター

インプラントを20年、30年と長く機能させるためには、お口の中だけでなく全身の健康状態にも目を向けることが大切です。
 
学会誌によると、喫煙習慣や糖尿病などの持病が、インプラントが骨としっかり結合して長期的に安定するかどうかに影響を及ぼすことが指摘されています。

参照:J-STAGE 日本口腔インプラント学会誌29巻(2016)4号「インプラント周囲炎に関連する全身的リスクファクター」 >

 

喫煙による血流への影響と定着への関わり

タバコに含まれるニコチンや一酸化炭素は、血管を収縮させて血の巡りを滞らせ、骨や歯ぐきへの酸素供給を妨げてしまいます。
顎の骨にインプラント体を埋め込み、骨と結合することを「オッセオインテグレーション」とよびますが、血流がスムーズでないと、この結合が本来よりも時間がかかる傾向があります。
 
さらに喫煙習慣は「インプラント周囲炎」のリスクを高める要因になり得るため、骨としっかり結合して安定するまでは、より丁寧な経過観察(歯科医院で歯ぐきの健康状態やインプラントの固定状況をこまめに確認すること)が必要です。
喫煙による影響は、インプラントを支える大切な骨の状態を左右する可能性があるため、治療を機に禁煙や節煙に取り組むことが、インプラントを長く使い続けるために重要です。

糖尿病による感染リスクと定着への影響


 
糖尿病は、インプラント治療において、事前に全身の状態を詳しく確認しておくべき全身疾患の一つです。
高血糖状態が続くと、身体の免疫機能が低下して細菌感染を起こしやすくなるほか、手術部位の組織が修復されるスピードがゆるやかになる傾向にあります。
これは「インプラント周囲炎」のリスクを高める要因になり得るため、骨としっかり結合して安定するまでは、より丁寧な経過観察(歯科医院で炎症の有無や傷口の治り具合をこまめに確認すること)が必要となります。
 
しかし、主治医と相談の上で血糖値が適切にコントロールされていれば、インプラント治療を受け、長く使い続けることは可能です。
身体の状況に合わせて無理のない計画を立て、治療後も安定した状態を保てるよう、お口と身体全体の健康管理をあわせて進めていくことが大切です。
 

骨粗しょう症の治療薬を服用されている方へ

骨粗しょう症の持病がある場合でも、身体の状態に合わせて慎重に進めることで、インプラント治療を行うことは可能です。
 
ここで注意が必要なのは、骨粗しょう症の治療に使われる「お薬」の種類です。
特定の治療薬(ビスフォスフォネート製剤など)を服用されている場合、外科的な処置を行ったあとに、顎の骨の修復がスムーズに進まなくなるリスクがあることが知られています。
そのため、安全性に配慮しながら治療を行い、インプラントを長持ちさせるためには、現在服用しているお薬の内容をあらかじめ歯科医師へ伝えておくことが欠かせません。
お薬の種類や服用期間を確認した上で、必要に応じて内科の主治医と連携しながら治療を計画することが、「トラブルを防ぎ、将来の安心を守ること」につながります。
 
当院は、「日本有病者歯科医療学会 認定医」である院長のもと、持病や服薬状況を確認し、お一人お一人に合った歯科治療を進める歯科医院です。気になることがございましたら、ご相談ください。

当院の有病者歯科についてはこちら >

 
 

年月の経過によるお口の変化とインプラントの関係

インプラントを20年、30年と長く機能させていく過程では、お口の中の「自然な変化」に寄り添っていく視点も大切です。

形が変わらない人工物であるインプラントに対し、周囲の天然の歯や顎の骨は、長い年月とともに少しずつ形を変えていく生きた組織だからです。
 
時が経っても違和感なく使い続けるために、知っておきたい2つのポイントがあります。
 

お口の変化に合わせたかみ合わせの調整

周囲の天然の歯は、毎日の食事などによる摩擦でわずかに削れたり、少しずつ移動したりすることがあります。一方で、インプラントは摩耗や移動がほとんど起こりません。
 
そのため、年月が経つと周囲の歯とのバランスに変化が生じ、特定の場所に負担がかかりやすくなる場合があります。
こうした変化を放置せず、定期的なメンテナンスを通じて、その時々のお口の状態に適したかみ合わせへと微調整を続けることが、インプラントの寿命を延ばすポイントとなります。
 

歯ぐきが下がったときの歯磨きの工夫

長い年月の経過とともに、口内環境も変化していきます。歯ぐきがわずかに下がってしまうことも、自然な身体の変化です。
 
これは天然の歯と同じように、インプラントにおいても起こり得る自然な現象です。
歯ぐきの形が少し変化すると、以前よりもハブラシが届きにくい場所が生まれることがあります。
その時々のお口の状態に合わせて、汚れを落としやすいブラッシング方法を歯科衛生士と一緒に確認し、清潔な状態を保ち続ける工夫が大切です。
 
ケアの方法を柔軟にアップデートしていくことが、インプラントをこの先も長く守り続けることにつながります。
 
 

いつまでも自分の歯のように噛める喜びのために

「インプラントは何年もつのか?」という点は、患者さまにとって非常に気になる疑問ではないでしょうか。
 
インプラント治療後、20年、30年とよい状態を保っている方の多くは、日々の丁寧なセルフケアと歯科医院での定期的なチェックを継続されています。
多くのケースで10年、20年と使い続けられるというデータがありますが、そのようにインプラントが長く使える期間を延ばすために重要なのは、ご自宅での日々のケアや、歯科医院での定期的なメンテナンスの積み重ねです。

お口の状態は年月とともに変化していくものです。
当院では、その時々のお口の状態に合わせた効果的なケアを一緒に考え、大切なインプラントを末永く守っていくお手伝いをいたします。

当院のインプラントについてはこちら >

当院のアクセスはこちら >

 
LINE予約LINE
予約
WEB予約初診の方
診療時間診療時間
診療時間
9:00~13:00
14:00〜19:00
休診日:水曜・日曜・祝日
LINE予約LINEで簡単予約
24時間受付
WEB予約初診の方 電話をかける 電話ですぐ
予約・相談する
06-6711-4138ヨイミバエ
診療時間
9:00~13:00
14:00〜19:00
休診日:水曜・日曜・祝日